2024年10月16日水曜日

第59回 若宮天子宮大祭

 先週10/12に開催された「若宮天子宮大祭」と「天水つながる秋祭り」にご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた皆さま、どうもありがとうございます。


若宮天子宮大祭は今回59回目、来年で60回目を迎えます。
そもそも、天水町(旧小天村)の本宮・小天天子宮は夜の火祭りとして長い歴史があり、その本宮から分社した本法人にある若宮天子宮は昼の祭りとして保育園が今の地に移り、新園舎が建てられたのと同時代に始まりました。

こどもたちが神楽を舞い、太鼓を奉納することを保育園の園児のころから取り組んでいることが、本宮・小天天子宮での神楽にもつながり、子ども達の一つの体験となって身体に刻まれていきます。
一年の感謝と、また先の一年の無事を祈るという根本はずっと受け継がれていくけれども、やはり過疎化の進む地域では祭りの形は変化せざるを得ないということを感じました。



6年前に地域への御美幸(おみゆき)がなくなりました。
3年前から、大祭開催が午前に変更され、午後から「天水つながる秋祭り」を開催
今年からは少子化の影響で太鼓に女の子が加わりました

変化しないことではなく、変化することが自然なこと。
形は少しずつ変わったとしても、
地域の方がたくさん支えてくださり、子ども達が感謝の祈りを神楽や乙女舞で表現できることは変わることなくつづいっていってほしいと思っています。



節頭区のラッパ隊、八紘会の皆さんの神輿、大変お世話になりました。

最後に、夜の小天天子宮の火渡りを初めて見ました。
今までいろんな条件が重なって見ること叶いませんでしたが、地域の男性たちの生き生きとした姿、それを見守るお母さんや子ども達の姿が大変印象的でした。
このような祭りのある天水町はとても良い地域だと思います。
全国でイベントはたくさんあっても、このうような地域の文化となるような祭りは一世代で作り上げることのできるものではありません。

天水町の皆さんに、もっともっと誇りをもってほしいと願ったところです。


2024年6月18日火曜日

「誰のためのデザインか?」トークイベントから考えたこと

 

先日、熊本・PSオランジュリで開催されたトークイベントにお誘いいただき、聴講に伺いました。

“誰のためのデザインか?”をテーマに、絶滅危惧種動物の飼育環境専門家である本田ハビタットデザイン(株)の本田氏、福井で在宅医療から医療に従事されるスタッフにむけたスペースデザインまでをされる紅谷先生、そして札幌市立大学で都市環境デザインを研究されている斎藤教授のそれぞれのお話からトークセッションまで、大変に楽しませていただきました。

このトークを通じて、社会福祉とは誰のためにデザインするものなのか?を考えていました。私たちは、社会福祉法人として“社会的弱者”(ここではあくまで利用者様や園児の皆さまを“社会的弱者”と表現させていただきます)が安心して過ごすことのできるための環境設定、支援を日々心掛けます。でも、その施設・スペースが“社会的弱者”にとっては良いと思っても、“社会的弱者”では無い方にとっては居心地の良いものなのか、そして“社会的弱者”にとっても本当に居心地の良い環境となっているのかという疑問があります。そして、トークの中でも話されていましたが、どこまでを“社会的弱者”として線引きするべきなのか?という議論もあります。そういう意味では、この“多様性”の時代にあって、“福祉施設”は同じような年齢・障がい・介護区分の方を社会から線引きしている状況です。

一方、“福祉”という言葉を解釈すると「幸福」ということであり、近年では“well-being”などとも訳されますが、“well-being”はWHOによれば「心身が健康で、社会的にも満たされた状態」という意味となります。つまり、“福祉”は“社会的弱者”のものではなく、関わりある人皆の幸福のためのものということです。であれば、もっと社会福祉というのは門戸を開いてフラットな状態で、関わる人が楽しく、幸せと感じるようなものをデザインしていくべきなのでは、と思うのです。ここで未来の社会福祉法人が誰のためのデザインをすべきか?という対象が見えてきました。

 

では、どのようにデザインをすべきかという議論に移っていくのですが、とても大切なキーワードをトークの中から受け取りました。“ARTSSCIENCE”、“アートとサイエンス”の視点です。サイエンスが人の意識に関わる部分(言葉、数値等)であるならばアートは無意識にかかわる全体的、身体的な部分となります。本田氏は、希少動物の環境デザインを環境曼荼羅に落とし込まれており、サイエンスではあるものの、曼荼羅とすることでアートな捉え方ができる、とても面白い表現をされていました。社会福祉は、今までサービス制度に沿ったかたちの建物を建ててきましたが、それはどちらかというと“サイエンス”に近かったのかもしれません。将来的には“アート”の部分を持ち合わせ、人が心地よく、楽しく、エネルギーのでるような環境づくりというものを社会福祉も担っていくべきなのだと感じました。

 

5月にオープニングイベントを開催した新しいスペースの[ちまのいすんて]では、社会福祉の“アート”の部分を担っていくべきだと考えています。7月より、[ちまのいすんて]本格始動いたします、どうぞよろしくお願い致します。




 

 


2024年5月20日月曜日

新聞に掲載されました!

熊本日日新聞様に取材いただき、天水福祉事業会の記事が2件掲載されました。

①5月11日に開催された「ちまのいすんてオープニングイベント」
5月18日付けの新聞で紹介いただきました。新しいスペースに人が賑わっている様子の写真が載っています!




②5月12日の「おぎゃー献金」の助成贈呈式
5月20日付けの新聞でご紹介いただきました。


おぎゃー献金は、公益財団法人「日母おぎゃー献金基金」から助成されるもので、当法人の「多機能型事業所くるり」に贈呈されました。5月12日に、熊本県医師会館で開催された贈呈式を取材いただきました。
なお、本助成では、「多機能型事業所くるり」の庭の整備などで利用者さまや地域の方に心地よく利用して頂けるように活用する予定となっています。改めて、工事が終わりましたらこちらのブログにてご案内させていただきます。
改めて、助成いただいた日母おぎゃー献金基金の皆さまに、心から感謝申し上げます。

ちまのいすんて オープニングイベント

ご無沙汰の更新となってしまいました。

年明けから4月にかけて小天保育園横の元デイサービスの場所をリノベーションし、新たに「ちまのいすんて」というスペースを立ち上げました。

「ちまのいすんて」は、”天水の町(てんすいのまち)”を反対から読み上げた言葉で、”地域と福祉のプラットフォーム”をテーマとした、相談事業所を兼ね備えた多目的スペースです。”プラットフォーム”には、人々が集い、思いを伝え、OS上でアプリが動いているように創造的な場所となるような思いを込めています。

5月11日(土)には竣工式とオープニングイベントを開催しました。

竣工式では、設計に携わってくださったリズムデザインさん、施工の森山工務店さんもそれぞれの思いを話してくださりました。

オープニングイベントでは、鹿児島県より坂口修一郎さんをお迎えしてトークイベント、マーケットではkiitos(鹿児島)、ヤマチク(南関町)、MINOUBOOKS(福岡)、清香園(宇城市松橋町)、サニーサイド(菊池市)の皆さまが出店してくださり、地域の方も来られて賑わいました。利用者様もお買い物を楽しんでくださいました。





夜の食事会は、菊池市のSUMIさん。とっても楽しい美味しい食事をご用意くださいました。




詳しい内容は、インスタグラムでもアップしていますので、ぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/tensuifukushi/

関係してくださった皆々様、どうもありがとうございました。
小さなスペースの始まりですが、どうぞ温かく見守り、時に遊びに来て下さると嬉く思います。ちまのいすんては、6月より本格的にスタートいたします!

写真:大塚淑子

[ちまのいすんて]
熊本県玉名市天水町小天6638
TEL 0968-82-2030
terashidasu_project@tensui.or.jp



2024年1月4日木曜日

令和6年|明けましておめでとうございます

 新年あけましておめでとうございます。令和6年がスタートしました。

とても暖かく穏やかな元日でした。

宮中行事に倣い、四方拝の儀を執り行いました。

法人職員や保護者会、利用者様、児童の皆さんも集まり、新年から身の引き締まる思いです。利用者様にも新年のご挨拶を。



天水生命学園で提供させていただいた今年のお節もとっても華やかでした。


ご家庭それぞれのご事情もあり、ご自宅で新年を迎えることのできない利用者様もいらっしゃいます。そんな利用者様の気持ちが少しでも明るくなればと、厨房スタッフもお正月から朝早くがんばっていました。

年末年始は、入所施設やグループホームなど利用者様の生活を支える部門のスタッフは本当に感謝です。いろんな立場のスタッフがいるからこそ、入所施設を運営できています。

元日の日には、石川・能登で大地震が起こりました。

お年寄りや子供たちの被災された方はもちろん、施設で支援にあたっているスタッフの方はどんなにご苦労なことかと存じます。

熊本では約8年前に地震を経験していることもあり、その大変さは身に沁みます。

私たちも、この日常が当たり前でないことを改めて思い、日々支援ができることに感謝をして仕事にのぞみたいと思ったお正月でした。

被災された地域の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日でも早いライフラインの復旧と、少しでも心穏やかになることを祈るばかりです。